そのロゼ、冷やしすぎかも。香りがちゃんと開く「おいしい温度」
キンキンに冷えたロゼは、暑い日にとても気持ちいいもの。でも、ひと口飲んで「思ったより香りがしない」「味が薄いかも」と感じたことはありませんか?
それはワインの個性ではなく、冷やしすぎが原因かもしれません。ロゼは冷たさがおいしさにつながる一方で、温度を下げすぎると香りや果実味まで閉じてしまいます。
難しい温度管理は必要ありません。冷蔵庫から出す時間を少し変えるだけで、いつものロゼがぐっと表情豊かになります。
ロゼワインをおいしく飲む温度の目安は、おおよそ8〜12度です。
すっきり軽やかで色の淡い辛口ロゼなら8〜10度。
果実味が豊かで、色が濃いロゼや少しコクのあるタイプなら10〜12度くらいから始めると、香りと味のバランスを取りやすくなります。
スパークリングロゼは泡の爽快感を楽しみたいので、6〜8度ほどの低めが向いています。
でもいちいちワインの温度なんて測らないし、ワインセラーがあるわけでもない。
そうですよね。
今提示した温度はあくまでも目安です。ワインによってそれぞれ香りが開く温度が違うのできっちり測って飲むことが正解というわけでもないです。
飲む前から面倒なことに悩まされて、ワインを飲みたくなくなる前に、
一つ。とても簡単なことだけやって欲しいです。
ワインを飲んだ時「あんまり味も香りもしないな。」と思った時だけ両手でグラスを1分ほど包みワインの温度をあげてください。それだけで感じにくかった香りや味が花開きます。
この原理を使うとさまざまなことに応用が効きます。
たとえば、今日はものすごい暑かったし、冷えた素麺とサラッとロゼワインが飲みたい。なんて時には、しっかり冷やしてサラッと飲むのがオススメ!なんなら氷を入れてロックスタイルでグビッ!といっちゃってもいいかもしれません。
逆に今日はいいお肉を焼いたし、旦那とゆっくりした夜を過ごしたい。なんて時にはあまり冷やさずワインの香りを最大限に楽しむ。お肉にもその方がマッチングします。
難しいことは考えず、今日の料理、今日の気分でロゼワインの温度をなんとなく調節するだけでいいんです。
冷やしすぎると味が消える理由
温度が低いと、ワインの香りは立ちにくくなります。いちご、桃、柑橘、花のようなロゼらしい香りが閉じ、酸味だけが目立ったり、味が平たく感じたりすることがあります。(物によりますが、)
一方、少し温度が上がると香りが開き、果実の甘やかさや口当たりの丸みを感じやすくなります。同じボトルでも、最初の一杯と少し時間がたった二杯目で印象が変わるのはこのためです。
ただし、温度が上がりすぎると今度はアルコール感が強くなり、輪郭がぼやけます。冷たい状態から飲み始め、グラスの中で変化を楽しむくらいがちょうどいいです。
冷蔵庫から出すなら何分前?
家庭の冷蔵庫は一般にワインの適温より低めです。冷蔵庫でしっかり冷やしたロゼなら、飲む10〜20分前に出しておくと香りが開きやすくなります。
淡く軽いロゼは10分ほど、色が濃くコクのあるロゼは15〜20分ほどが目安。真夏の暑い部屋では温度が早く上がるため、少し短めで構いません。
急いで冷やしたいときは、氷水を入れたワインクーラーにボトルを入れると効率的です。氷だけより水も加えたほうがボトル全体に冷たさが伝わります。途中でボトルを軽く回せば、さらに早く冷えます。
冷えすぎたときは、焦って温めなくても大丈夫。グラスに注いで5分ほど待ち、手で脚の部分を持ちながら香りを確かめてみてください。
ロゼの色で温度を決めてみる
ラベルに詳しい説明がなくても、色はひとつのヒントになります。
淡いサーモンピンクのロゼは、軽やかな酸味や繊細な香りを楽しむタイプが多いため、やや低めの8〜10度から。
鮮やかなピンクや赤みの強いロゼは、ベリー系の果実味やコクを持つことが多いので、10〜12度ほどがおすすめです。冷やしすぎないほうが、食事にも合わせやすくなります。
甘口のロゼは、少し低めにすると甘さがすっきり感じられます。まずはよく冷やして注ぎ、香りが開くまでゆっくり飲むと、温度による変化も楽しめます。
食卓では冷やしながら調整する
ボトルをずっと冷蔵庫に戻す必要はありません。テーブルにワインクーラーを置き、ぬるく感じたら数分だけ戻す方法が簡単です。
クーラーがなければ、大きめのボウルに氷水を入れて代用できます。保冷バッグや濡らした布をボトルに巻く方法も、家飲みでは十分役立ちます。
大切なのは、数字に神経質になることではなく、自分がおいしいと感じる場所を見つけること。「冷たいけれど香りもわかる」が、ひとつの合図です。
今日の一杯で試してみよう
最初の一杯は冷蔵庫から出してすぐ、次の一杯は10分後に飲んでみてください。
香りの広がり、果実味、酸味の感じ方を比べると、温度で味が変わることがよくわかります。二杯目のほうがおいしいと感じたら、そのロゼは少し高めの温度が得意なタイプです。
ロゼに必要なのは、特別な道具より少しの待ち時間。冷やすだけで終わらせず、温度が上がる途中まで味わえば、一本の中にいくつもの表情が見つかります。
ロゼのおいしい温度は、軽やかなタイプなら8〜10度、果実味やコクのあるタイプなら10〜12度が目安です。冷やしすぎると香りや味が隠れるので、冷蔵庫から出して10〜20分ほど待つだけでも印象が変わります。
次にロゼを開ける日は、最初の一杯と10分後の一杯を比べてみてください。自分にとっての正解は、温度計の数字より、その一口の中にあります。